お焼香は葬儀の際に故人に対して行う儀式だということは分かっていてもお焼香に込められた
正確な意味までは理解しているという人は少ないのではないでしょうか。
お焼香とは故人のために行うものとして捉えがちですが、まず自分自身の心身の穢れを落とすために行われます。
心身が清浄な状態になってから仏や故人に向き合うという意味が込められています。
通夜や葬儀に臨む準備としても、お焼香は心を落ち着かせる大切な儀式といえるでしょう。
また、仏教では極楽浄土は良い香りに満ちていると言われており、仏が故人を迎えに来るときには香りを持ち運んでくるとされています。
お焼香はその状況を再現していると考えられています。
作法
・導師に一礼して焼香台のある仏前に進みます。ご本尊と遺影を仰ぎ、頭を下げて黙礼します。
・右手で香をつまみます。
・額のところまで押しいただきます。(浄土真宗本願寺派、真宗大谷派では押しいただきません)
・香炉に静かにくべます。(様々な宗派がありますが抹香をくべる回数は一から三回です)
・合掌、礼拝します。最後にご本尊に一礼し、退きます。
焼香の意味を理解して香を焚けば、想いを込めて故人を弔うことができるかと思います。